ドラマ化された「合理的にあり得ない」
柚月裕子さん作「ミカエルの鼓動」を楽しく読めました。実は柚月裕子さんの作品を読んだのが初めて。
話はストレートなんですが、人物描写が魅力的でした。この本自体が楽しく読めたので、もっと柚月裕子さんの作品を読んでみたいなぁと思ったのがきっかけ。
そんな中、軽く読めそうと思って探して見つけたのが「合理的にあり得ない」。
どれを読もうかと調べていると、ちょうどのタイミングで「合理的にあり得ない」がドラマ化も決定ということで、これを読もうと決定。
2がちょうど出るタイミングで、1が文庫本になっている。
1「合理的にあり得ない 上水流涼子の解明」から読み始める。
5つの短編。やはり人物が魅力的。「リーガルV」(という合理的にあり得ないと同じような設定のドラマで米倉涼子さんが主人公役だった)を1話だけ見ていた(2話目の途中で挫折…)のと、「合理的にあり得ない」のドラマがまだはじまってなかったので、読んでると主人公の上水流涼子が、米倉涼子さんに思えて仕方ない。
上水流涼子は人情味ありつつもストレートで男前な人柄。結構ストレートなタイプに描かれていました。上水流涼子だけならそこまで面白くないんですが、真反対な役柄であるパートナーの貴山がいい味を出してます。
この二人のやり取りと、依頼の解決を楽しめる。一話が短いので話はサクサク進みますし、なんか意外性がそんなにあるわけではないですが、短い分、最後も細かく書かれていなく、反対にそれが余韻となって次に次にガンガン読みたいと思える本でした。
一番は、二人の知り合う馴れ初め。(=主人公の上水流涼子が弁護士資格を剥奪されるエピソードでもあります)
二人がコンビを組む馴れ初めですし、その後の絆の深さもいい感じに楽しめます。
1作目を一気に読んでしまったので、そのまま2作目に突入。その間に、ドラマもはじまってましたが、本を優先し、ドラマは後回しに。
2作目「合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明」は3つのエピソードと前は5つだったので、エピソードが減っている分、前より1話が長くなっています。
話としては、話が長くなっている分、しっかりと描かれてますし、1作目よりは重く感じるので(それでもサクサク読めます)、小説読んでるなぁという実感(なんじゃそら)
二人のやり取りも、より描かれているので、楽しく読めました。軽く読めるし、面白いし、3作目も出ないかなぁと、2作目が出たばっかりだというのに思った私。
短編ということもあるので、全然続くぞという感じですね。(続くんでしょう)
本を読んだぞ。ということでドラマ見ましたが、私には合わなかったです。残念。
ちょっと本を気に入りすぎたことと、貴山がかっこよすぎたので、なんかドラマだと頼りなく感じました。
あと、脚本がちょっとエンタメに振っている感じが強くして、もともと小説でも十分軽いのに、もっと軽くする必要はないかな、ってのが感想でしたね。ってことで1話途中ですでに挫折しました。ちょっと楽しみにしていたので残念。
期待値が高かったのも、面白く感じられなかったことにつながったかなとも思いますね。
小説読んでない方は楽しめるかな。
ただ、反対にドラマ見てから小説読むとまたちょっと違うと感じるかもです。