【感想】真山仁「トリガー」上下(KADOKAWA刊)

真山仁さんの最新作「トリガー」。

2日で読み切りました。率直に面白かった。

舞台は来年(2020年)の東京オリンピック。

しかも、韓国の選手(であり検事)の狙撃事件を軸に展開。

痛い日本国首相と同じく韓国大統領という設定(もちろんフィクションです)もなかなか笑える。

で、事件に関わる日米韓の軍に関するネタなんて現実にありえそうと思えすぎて笑えないレベル。


登場人物もそこそこいるため、上巻の際は登場人物表を何度も見直しつつ読み進めてました。

冴木治郎が主役なんでしょうが、他のメンバーの活躍も多く冴木治郎が明らかに主役だ、という感じでもないところもなかなかおもしろかった。

読みすすめると藤田陽介に惹かれるのは大多数ではないでしょうか。(最後までカッコエエし)


真山仁さんの著作は結構読んでいる方だと思いますが、トリガーは今までとちょっと違う趣に感じた。

どちらかというと最後数十ページで一気にまとめ上げることが多いんですが(疾走感などを重視されているのかな?)、今回は丁寧に収束まで書かれていたところが今までと違うなぁと思った点。

また、次回あるんじゃない?シリーズ化考えているんじゃない?と思ったのも珍しく感じた。(本当に考えられているかはしらないが、続きがあってもおかしくないとおもえたという意味ね)

真山仁さんの著作はハゲタカシリーズを除けば、基本続きものがなく、読んでてもこれで終わりだよね。と感じる本ばかり。

が、今回の「トリガー」に関しては分冊になるくらい分厚いのに続くかも、と思えました。
(ちょっと幕引きというか最後の解決が全部うまく行きすぎっていうところが急に小説チックになってましたが、冴木治郎が最後に急にスーパーマンになったので、だからこそ続くんじゃないかなと思えた)

で、続いてほしいと思えたので、売れ行きよければ本当に続編あるかもね。


うまく行き過ぎって思えるかもしれませんが、真山仁さんには珍しくエンターテイメント作品ともいえる内容かと思います。


映像化もありと思うけど、冴木治郎はおっさんというかおじいさんだしちょっと面白さを表現するのは難しいかもなぁ。



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