【感想】中山七里「テロリストの家」(双葉社)

 本当はこの本の読了記事の簡単なヨタ話として書こうと思った漫画の「アオアシ」ですが、続いていて今本当に面白いところなので普通に1記事として書いちゃいました。なので、順番的にはこっちが後になってしまいましたね。


1日か2日かで読みきりました「テロリストの家」。まだ出て1ヶ月位ですかね。


正直、帯や最初読みだしたときは、う?うぅん??これって「夜がどれほど暗くても」と同じパターンじゃないのか???と思って始まりました。 「夜がどれほど暗くても」は週刊誌の記者の息子が殺人容疑者になり、取材する側から取材される側の苦しさを味わうという話でした。


今回は、警察の公安部のエリートの息子が、テロ容疑者になるという結構似たパターン。

なので、最初はちょっとドキドキしながら読み進めましたが、結果的には全然違う話だったので問題なかったです。「夜がどれほど暗くても」は取材される側の立場がメインの話でしたが、今回はそっちの問題より夫婦、親子間といった家族の問題のほうが大きかったです。その意味では読んでて痛いのは「夜がどれほど暗くても」の方が痛い話です。「テロリストの家」は普通に読み進めて楽しめます。


夫婦間の問題もありましたが、メインは親子間の関係性。よくあるネタではありますが、わかり合えない親子の関係がいい感じでした。それでも、重くなりすぎないのが今回の話の特徴でした。


そういった意味では最後までサクサク進みます。で、最後に「そうかー、なるほど。そういうことね」と納得して読了。普通に面白かったと思えた内容でした。


最近読んでいた中山七里さんの本の中では、素直におもろかったな、と思えた一作でした。次は何かなー。楽しみです。